なぜ8割の社長が「うちの税理士は物足りない」と思うのか? Part10
聞きたいことはどんどん聞いてみよう
それでは、税理士との常日頃のコミュニケーションをよくしていく方法を具体的に紹介しましょう。
それは問題意識をもち、税理士との時間を大切にすることです。
たとえば、毎月の訪問の際、顧問税理士が2時間ほどスケジュールを空けてくれているとします。
まずは、この時間を有効に使うのです。
何気なく世間話をして、茶飲み話をして終わっていたというのではなく、顧問税理士が来る前には、
「今月は、何を質問しようか。そうだな。来月は大きな設備投資があるから、その減価償却をどのような方法でしていったらよいか相談してみよう。それから、最近、我が社の経理は、科目のわからない経費を何でも雑費で処理しようとしているが、これは適切なのだろうか。この点も聞いてみよう」
というような形で、まずは頭のなかで整理し、それをメモしておくのです。
そして、顧問税理士が訪ねてきたら、そのメモに沿って、疑問点を解明していくようにします。
こういったことを経理の担当者に任せきりにしている社長もよくいますが、管理会計や経営の仕組みが理解できるまで、必ず月次決算の場に加わるようにしてください。
このように、毎月毎月疑問点を解明していけば、あなた自身、会計や税務について詳しい知識をもった社長さんになることができるでしょう。
こうしたことは、明らかに、その企業にとってプラスになるはずです。
A. 毎月毎月、よもやま話をする経営者。
B. 自分は会計や税務のことはよくわからないから、税理士が来たときぐらい、わからないことは何でも質問しようとする経営者。
どちらが今後、伸びていくと思われますか?
誰がどう考えても後者のほうでしょう。
※このコラムは「社長のための”いい税理士”の探し方」をエッセンシャル版としてお届けするものです。